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2018.11.06 Tuesday

Words are flowing

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    どうやら情報通信の世界では、『5G』という新しい通信規格が話題のよう。周波数帯の割り当てだとかが決まったそうで、これから徐々にキャリア各社も具体的なサービスを整備していくのでしょう。

     

    インターネットというのは、最初は文字の世界でしたね。画像データは容量が多すぎて、通信回線の中を通すのが大変だったからです。それが技術の発達によりだんだんと、画像が当たり前になり、音声が扱えるようになり、動画配信も難なくこなせるように。

     

    今後の通信規格の向上によって、これから先は更に文字情報の割合が減っていって、インターネットは『脱言語化』していくのかもしれませんね。

     

    私たち人間が、言葉から離れていくこと・・・。

     

    言葉は神聖なものであり、秩序そのものです。その神聖さは裏を返せば、邪悪さと呪いと混沌を規定するものでもあります(原罪)。

     

    言葉が滅び、法律が綻び、意味が共有されなくなる。それは即ち、私たち人類が(個々人のレベルにおいては)より野性的な段階へ進んでいくであろうことを暗示しているでしょう。

     

    すでに現代では、思想見解というものはあまり意味を成さなくなってきているようにさえ思います。集団の心理のダイナミズム、錯誤や偏見を含めた人間そのままの(神聖化されていない)総体的有り様が、そのまま社会を動かしているのです。

     

    今や意見や見解は、ある特定の規範・原理・人物を目指してそこに集合するものというよりも、思い思いの感性に従って、世の中に溢れている意味見解を、それぞれが自分の好みのままに選び取っていく性質のものに変わって来ているのではないでしょうか。

     

    こうした状況は、有名なバベルの塔の逸話を思い起こさせるものでもあります。即ち、民族の統一と技術的な発展の象徴としての”塔”は、それがあまりに大きくなる余りに、”言葉を切り裂かれて”分裂していってしまうのです。

     

    先に、私たちが言語を離れていく、ということを述べましたが、これは人間社会で言語が使われなくなる、という単純なことではありません。

     

    そうではなくて、言語に対する私たちの”重み付け”が変わるのでしょう。恐らくそれをあまり大切なことだとは思わなくなるのです。

     

    言葉は、呟(Tweet)くもの、溢れるもの、流れ(stream)るもの。そこに宿る束縛的な要素は徐々に溶け落ちていく。

     

    しかし、こういう脱神聖化された言語的感性というのは、実は私たち東洋人にとっては、元々かなりなじみ深いものでもあるかもしれません(私たちにまだ東洋的な文化の細胞が残っているならば、ですが)。

     

    禅的な考え方としてみれば、人間がぺらぺらと色々な物事について喋ったり、考えたりせずにおれないのは、猫がしょっちゅう毛づくろいをしていないと気が済まないようなもの。

     

    言葉は何ら神聖なものではなく、それこそ鳥が気ままにさえずるのと、私たちが難しい議論をすることの間には、まったく何の違いもないということになります。こういう考え方は中々、西洋文化を基盤とする人々には難しいところがありはするでしょう。

     

    もしかしたら50年先、100年先には、脱言語化された情報化社会で第一線を切り開いているのは、GAFAのような西洋企業ではなく、東洋の新しい企業群になっていたり。そんなことがあるのかもしれませんね。

     

     

     

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