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2019.06.08 Saturday

純粋意識と感覚および自意識の関係

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    基底と境界の繋がりについて。

     

    境界は、生物の生存意図を通じて作られる。言うまでもなく、生物は基底的な世界から生まれ出てくるものである。

     

    だから境界もまた、基底から生まれ出てくるのだ、ということが単純に言える。

     

    私たちの主観世界である境界が、物質的な宇宙である基底の動きに準じて生じてくるというのは、考えてみれば奇妙なことかもしれない。

     

    それはシンプルに言えば、意識は物質から生まれてくる、ということだからである。

     

    科学的には了承しやすいであろうこの見方を、私たちが一見不自然に感じるのは、『意識』というものへの混同と誤解があるからではないか。

     

    その誤解とは、『意識』を最初から複雑な構造物として捉えてしまうことである。

     

    結論を言えば、私たちが『意識』と呼んでいるものは主に三層の領域から段階的に成り立っている。(この”層”としての区別はあくまで便宜的なもの。実際は意識の機能がスペクトラム的に異なった表れ方をしているに過ぎない)

     

    一つ目は、基底のあらゆる物質に遍在する、『純粋意識』の層。(この宇宙のあらゆる物質は、素粒子の段階からこの低次意識を持つ。それは色も音もなく、それでいてただ単に”在る”という感触だけを生じさせる)

     

    二つ目は、肉体の様々な感覚器官を通して作られる生体機能的な『感覚』の層。(凡そほとんどの生命らしい生命はこの感覚意識を持つ)

     

    そして三つ目は、生命の維持存続欲求を高度に洗練するために作り上げられる、統合された精神としての『私』概念を作り上げる『自意識』の層。(“私”観念は純粋に言語的なものであるように思われる。それ故に、自意識とは基本的には言語を扱う生命体である私たち人類のみが用いる機能だと考えて良いだろう)

     

    コンピュータに例えれば、『純粋意識』とは基礎となる電子信号の1ビットのこと。『感覚』とはそれを複雑に計算することで得られる個々のプログラム、『自意識』はそれらプログラムをまとめ上げひとつのコンピューターとして調和的な働きを産み出すオペレーティングシステムのことだと言える。

     

    このように考えれば、基底のあらゆる物質にはそもそも『純粋意識』が全き形で遍在しており、そのごく一部を、生命の存在意図が高密度に複雑化して私たちの『感覚』そして『自意識』を作り上げているのだという所まで、順番に記述できるだろう。(これに関する更なる記述:もう一匹の猫

     

    それはまた、通常、いち生命個体としての私たちの意識世界に現れるのは生命の設計意図に由来する意識機能としての感覚と自意識、というバウンダリーの内容物だけであること、そして『純粋意識』という精神世界の基質には直接触れる手段がないし、知覚することさえできない、ということを表してもいる。

     

    (”見る”という行為、その”視覚”それ自体がバウンダリーを形づくっている時に、どうしてバウンダリーの外側を”見る”ことができるだろうか? このように私たちの精神は、バウンダリーの中に完全に収納され、閉塞されているものなのである)

     

     

     

    JUGEMテーマ:思想・啓発・哲学

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