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2020.06.06 Saturday

あもうずの毒

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    宇津流霊の存在が私達に示しているのは、あらゆる存在は、変化を代謝することによってしかその形を維持存続できないということだ。

     

    この宇宙全体が、ひとつの巨大な恒常性によって成り立っている。粗雑な空想ではあるが、ブラックホールとかホワイトホールとかの概念を、この恒常性における変化のエネルギーの出入り口と想定することもできそうだ。

     

    これは私達にとって、この世界のとてつもなく大きな葛藤的側面だと言える。

     

    存在は変化から解き放たれることがない。全ての存在は変化し続けなければならない。

     

    変化することを拒絶したらどうなるのか?

     

    その存在は固着し、萎縮し、機能不全を起こして崩壊しはじめる。それと並行して、別のより恒常性の高いシステムが優勢になり、古い物を取り囲んで、世界から排除してしまう。

     

    禍福は糾える縄の如し。安定と安寧の千年王国のようなものは、やはり幻想である。一時成り立つとしても、それはどこかに歪みを蓄積しており、必ず揺り戻しがある。

     

    宇津流霊の存在が私達に示しているのは、私達は変化し続けなければならないということだ。嫌々ではなく、むしろ積極的に無邪気に、義務として自分たちを取り巻く不安定の中に飛び込んで行かねばならないということである。

     

    変化の程度が過ぎればそれも害になるが、生命の卑近な欲求は常に永遠の安寧を望むものであり、この場合苦労を買って出て買いすぎるということもない。むしろ苦労しなさすぎるせいで、人はその存在を危険に晒す。

     

    こうしたことは私達にとって、大きな矛盾のように思える。安定に固執するものは滅び、変化を代謝するものは永続に近付く。世界には混沌と、変化と破壊の風が、常に吹き荒れねばならない。

     

    (もしもあなた方が最早それを許容できず、完成された立場を放棄するくらいならむしろ衰退と破滅の道を選ぶのだとしても。その時この世界は、あなた方が「滅んだ」と思ったその土地の上に、新しい種を繁栄させるだろう)

     

    個人も組織も、国家も、この世界の何もかも。命は更新されねばならない。成長は苦しく不安定で、痛みがつきまとう。その痛みと共に進まねばならない。明るく、笑って。

     

     

     

     

     

    JUGEMテーマ:思想・啓発・哲学

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