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2018.10.16 Tuesday

ミカンの夢

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    午後、いつものパソコンの前。少し、うたた寝など。

     

    気付けば部屋は寒くなっている。その空気に神経を刺激されたか、夢を見る。

     

    小さい頃、冬のある日に雪の中にミカンを埋めた。凍るだろうと思って放っておいたそのミカンのことは、そのまま忘れてしまった。

     

    春になれば、出てくるかもしれない。気付いたかもしれない。

     

    ささやかな、ワクワクするような思い出。

     

    目を覚ましたあと、冷たさに身震いしながらふと考える。

     

    ある子供が、雪の中にミカンを埋めて、そのミカンが忘れられて・・・この物語には、何か意味があったのだろうか。この宇宙にとって、何の意味があったのだろうか。

     

    意味の無い日々、流れていく個々の人生、80億の人間、日めくりカレンダーのように、入れ替わるいのち。

     

    ジェスロ・タルはこう言う。『一日中歌っている、とりとめもなく歌っている・・・』

     

    茨木のり子は、冴えた頭で口にする。『考えたり、もっと違った自分になりたい欲望などは、もはや贅沢品となってしまう。』

     

    その情景の全てが、私の頭の中で演じられる。

     

    覚めきらない眠りに任せてどうでも良いようなことを考えたな、と姿勢を正しながら、私はこんな風に結論付ける。

     

    『誰だって、本当に即物的になることなどできやしないものだ。時間や空間を超えた何かを心のどこかでは感じ取り、それを表現しなければならないと思う。ひとたびそのようなものを表現しようとし始めたら、それが途轍もなく危険で大きな困難を伴うステージであると気付くだろう。にも関わらず、私たちは天国や理想の世界に辿り着くことを求める。そうあれかし。』

     

     

     

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